
2018年9月14日に5代目となる新型フォレスターが発売されましたが、この新型は2.5Lのノンターボタイプと2.0Lのe-BOXERタイプのみの投入となりました。ターボ車ファンにとっては寂しい結果となりましたが、結局XTの性能ってどうだったの?と改めて検証すべく、比較検討してみました。

出典:https://carvel.xyz/forester-anzen-soukou
目次
フォレスターXTの加速性能の謎に迫る。スペックを競合車と比較。

出典:https://news-subaru.com/wp/wp-content/uploads/2016/07/287da4abf157a03afd131c957d220fa3.jpg
こちらがフォレスター2.0XTに搭載されている「FA20DIT」の写真です。
このパワーユニットはWRXやレガシィにも採用されているもので、加速性能や走行性能に加えて、さらに環境性能もクリアしている非常に評判の良いエンジンです。
どれだけ良いエンジンなのか、同排気量の競合車と分かりやすく比較するために表にしてみました。
スバル
フォレスターXT |
トヨタ
ハリアー |
日産
エクストレイル |
マツダ
CX-5 |
|
エンジン型式 | FA20DIT | 3ZR-FAE | MR20DD | PE-VPS |
最高出力 | 280ps(206kW)/5700rpm | 231ps(170kW)/5200~5600rpm | 147ps(108kW)/6000rpm | 156ps(115kW)/6000rpm |
最大トルク | 35.7kg・m(350N・m)
/2000~5600rpm |
35.7kg・m(350N・m)
/1650~4000rpm |
21.1kg・m(207N・m)
/4400rpm |
20.3kg・m(199N・m)
/4000rpm |
種類 | 水平対向4気筒DOHC
16バルブターボ |
直列4気筒DOHCICターボ | 直列4気筒DOHC | 水冷直列4気筒DOHC
16バルブ |
総排気量 | 1998cc | 1998cc | 1997cc | 1997cc |
圧縮比 | 10.6 | ---- | 11.2 | 13.0 |
過給機 | ターボ | IC付きターボ | なし | なし |
燃料供給装置 | EGI(電子制御燃料噴射装置:マルチポイント・インジェクション) | EFI(電子制御式燃料噴射装置) | ニッサンDi | 筒内直接噴射(DI) |
使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | 無鉛プレミアムガソリン | 無鉛レギュラーガソリン | 無鉛レギュラーガソリン |
一般的に加速性能は最高出力と最大トルク値を見れば良いのですが、この表を見る限りでは、もう一目瞭然ですね。
唯一ハリアーが同じハイオク仕様でターボモデルということもあり、最大トルク値は同じ350N・mで同じ最大数値を出しておりますが、最高出力では大きく差をつけておりますし、その他はライバル車と呼んでしまって良いのかと思ってしまうほどです。
この仕様を考えると2.0LクラスのSUVでは最強を名乗って良いでしょう。
フォレスターのゼロスタートでの登坂性能
そのパワーの一端をご紹介できる動画がこちらです。
ゼロスタートでの登坂性能をご覧いただけますが、普通の坂道ではありません。
単純に加速しているところを見るよりもよほどインパクトがありますね。
なにしろ舗装道路ではないこの急な坂道を割と平気な感じで登って行ってくれておりますので、これぞSUVの本領発揮というやつでしょう。
フォレスターXTの加速 0-100の結果は?ゼロヨンタイムは?
今度はカタログ数値ではなく、実際の加速性能を確かめてみることにいたしました。
こちらは目一杯加速させたときの動画です。
非常にスルスルっと加速していって、スムーズにスピードが出ているように感じられます。
フォレスターXTの加速
次はやっぱり動画だけでは判断できないということで、実際の速さを数値化させてみました。
とはいえ、実際に自分で計測した訳ではなく、ネットで調べてみたらやっぱり実験された方がおられましたのでそちらを参考にさせていただきます。(参照元:https://anopara.net/2015/01/24/【訂正版】suv各車種の0-400mタイムなどを比較/)
0-100km/hタイム[秒] | 0-400mタイム[秒] | |
フォレスター 2.0XT EyeSight | 5.40 | 13.64 |
CX-5 2.2 XD PROACTIVE | 7.14 | 15.28 |
CX-5 2.5 25S L Package | 7.60 | 15.61 |
エクストレイル20X | 7.93 | 15.92 |
エクストレイル20GT S | 8.03 | 16.12 |
CR-V 24G | 8.19 | 16.38 |
CX-5 2.0 20S PROACTIVE | 8.69 | 16.02 |
フォレスター 2.0i-S EyeSight | 9.51 | 17.16 |
CR-V 20G | 10.49 | 17.96 |
え、ダントツじゃないですか?
残念ながらこちらのサイトではハリアーの数値が出ておりませんが、それにしてもこの数字は見事です。
どちらの結果でも2.2Lと2.5LのCX-5に勝っちゃってますから、ほとんどカタログ数値通りの結果が証明されたと言って良いのではないでしょうか。
プロのドライバーがサーキットで走行
そしてこの動画ですが、よろしければこちらをご覧になってください。
なんだか気が付いたら、ごく自然に時速100キロに到達してたという印象を受ける動画です。
もちろんプロのドライバーがサーキットで走行した結果となりますので、実際の公道での運転ではこうはいかないかと思いますが。
フォレスター加速性能は想像を超えた!【まとめ】
先ほど0-100タイムでフォレスターの加速性能をお伝えいたしました。
でも、実際のところ他のクルマが遅いのではないかという意見もあることでしょう。
そこで、他にも比較できるような内容でお調べしたものをご紹介いたします。
世界に伍する性能
こちらの動画、比較対象となっているのが外国車で、最高速度に重点が置かれているようです。
排気量や馬力、あとは価格などが全然違うので、単純比較はできませんが世界に伍する性能と思って間違いないでしょう。
そしてあくまでも参考値ではありますが、やっぱり他のサイトで比較されている方がいらっしゃいましたので、そちらをご紹介したいと思います。(参照元:https://cobby.jp/fast-car.html)
0-100km/hタイム[秒] | |
フォレスター 2.0XT EyeSight | 5.4 |
シビック タイプR | 5.7 |
WRX STI | 5.2 |
フェアレディZ バージョンST | 5.1 |
GT-R ニスモ | 2.7 |
ブガッティ シロン | 2.5 |
シビック タイプRで5.7秒、WRX STIで5.2秒、フェアレディZ バージョンSTで5.1秒ですよ。
シビックのタイプRなんてバリバリのスポーツカーじゃないですか。
しかも同じく2.0Lのターボマシン。
実はそんなクルマに直線で負けない性能がXTにはあったんですね。
もちろんコンマ何秒以下の数字なので計測条件によっては少し異なる結果が出てきたりもしますが、それを考えるとWRXやフェアレディZにも負けない加速性能があるということになってきてしまいます。
予想以上の結果、いやカタログ数値をみると予想通りの結果ということでしょうか。
ちなみちこのサイトの国産車最速はGT-R ニスモで2.7秒、最高出力600psを誇るモンスターマシンなので、この計測値も当然なんでしょうね。
外国車まで含めると、最速がブガッティ シロン。
このクルマ、最高出力1500PS、最大トルク163.2kgm、0-100km/h加速2.5秒、最高速度は420km/hで価格は約3憶円だそうです。
ここまでのモンスターな性能をSUVに求める必要はないかと思いますが、それにしても2.0Lのターボ車、しかもスポーツカーに勝ててしまえる性能を持つSUVって、考えるだけでワクワクしちゃいますね。